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働くみんなの連合サポートQ

用語集

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マタニティ・ハラスメント(マタハラ)

解説

「マタニティ・ハラスメント(マタハラ)」とは、働く女性が妊娠・出産を理由とした解雇・雇止めをされることや、妊娠・出産にあたって職場で受ける精神的・肉体的なハラスメントで、働く女性を悩ませる「セクハラ」「パワハラ」に並ぶ3大ハラスメントの1つ。

ねえねえ、わーくま、最近、マタハラについてよく聞くけれど、どうしてマタハラが起きてしまうんだろう
原因はさまざまだけれども、まずなんといっても、世の中全体が、働くひとの尊厳に対して目を向けずに、<経済成長・生産性・会社としての業績向上・数値目標達成>といった方向にばかり目を向けているから、そうしたハラスメントが起きてしまう、という側面があるだろうね。
働くひとの尊厳を傷つけてまで、会社としての業績向上を追いかけていかなければならないなんて、本末転倒だよね。働くみんなが幸せでなかったら、会社がどれだけ儲かって、経済全体がどれだけ成長していったとしても、意味がないよね。働くみんなが、働くことを基礎にして、健康で豊かに安心して生活を営むことができる。そうした「人間として当たり前のこと」が何より大切にされる社会であるべきだよね。
そのとおりだね。社会全体で、根本的な考え方そのものを変えていく必要があるよね。いまどきの言い方をすれば、「社会全体のOS(基本ソフト)のアップデートが必要」ということだね。そうでなければ、安心して子育てをしていくことなんてできないもんね。それじゃあ、幸せな社会とは言えないよね。
妊娠・出産を理由に職場で嫌がらせを受けることになったり、産休・育休をきっかけに理不尽なキャリアダウンを余儀なくされたりする、というのは典型的なハラスメントだよね。明らかに不公正だし、そうした差別的な扱いは断じて許されてはいけないね。
そうだね。いっぽうで、分かりやすい「嫌がらせ」だけがハラスメントじゃない、ということも意識しておかなければいけないね。<理不尽な取り扱いをされないように、その人本人が、無理をせざるを得ないような状況に自分で自分を追い込んでいってしまう>というようなことも、分かりやすい「ハラスメント」と問題の根は同根なんだよね。そんなふうに無理をさせてしまうような空気を作り出してしまっているとしたら、それも立派な「ハラスメント」なんだね。
ほんとだね、結局、辛い思いをするのが妊娠・出産の当事者である、ということは変わらないもんね。
そういうことだね。さらに留意しておくべきこともあるんだよ。それはね、たとえば、復帰後に、周囲が「負荷の低い仕事」を「気遣って」割り振ることで、結果的に、本来その人が保持していた能力や情熱・ポテンシャルが最大限発揮されないような状況を作り出してしまったりすることもある、ということなんだ。いわゆる「マミートラック」と呼ばれる問題だね。もっとやりがいのある、本来の能力をフルに発揮できる仕事に関わりたいのに、関われない。たとえ周囲が「ハラスメント」にならないように気を遣っていたとしても、それが逆に、「本人の意に反する(本人が不快・理不尽な思いを強いられるような)」状況を生んでしまうようなことにつながっていくこともあるんだね。
なるほどだね・・・。「本人の意思、尊厳を尊重する」ということがいちばん大切だ、ということだよね。そのうえで、その本人の意思を可能にするための周囲のサポートが大切だ、ということだね。
そういうことだね。周囲のサポートはとても大切だし、それ以上に、社会全体でサポートしあう仕組みを用意していくことが何より重要なことだよね。「妊娠・出産・子育て」という大変な営みの負荷を、誰かだけに偏って押し付けることで解決しようとするのではなくて、社会全体で負荷を分散してバックアップしてくことが大切だね。そもそも、フリーランスのようにひとりで働いている人であれば、同僚のサポートを受けたりすることも不可能なわけだからね。どのような働きかたをしている人であれ、安心して妊娠・出産期、そしてその後の育児期を過ごすことができるようなバックアップを、社会全体で図っていくこと。そうすることで、世の中からマタニティ・ハラスメントをなくしていくことができるんじゃないかな。
よくわかったよ、わーくま。マタハラをなくしていくためには、ひとりひとりの意識を変えていったり、会社の組織風土・文化を変えていくことも大事だけれど、政治・政策を通じて社会制度をしっかりと整備していくことも大事だ、ってことだね!日々の仕事や生活を、もっと安心できるものに変えていくためにも、政治や政策にしっかりと目を向けていくようにするよ。いつもありがとうね、わーくま!
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用語番号:dict92
用語集ページ公開日: 2021年6月7日