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サプライチェーン

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サプライチェーン

解説

商品や製品が消費者に届くまでの一連の生産・流通プロセスの連鎖のこと。具体的には、原材料・部品の「調達」→商品の「製造」→「在庫管理」→「物流・流通」→「販売」といった一連のプロセスの連鎖。この流れの中で繰り返される供給の連鎖が、チェーン(鎖)に見立てられることから、「サプライチェーン」と呼ばれている。 例えば、中食事業者は生産者や農協などから仕入れた野菜などを加工し、食べ物などの食品を製造する。この時、製造された食べ物は、コンビニエンスストアのオーダーに応じて製造・出荷され、コンビニエンスストアの店舗に並ぶ。このように、私たちの手元に食品が届けられるまでには、サプライチェーンを構成する様々なプレーヤーの活動があり、それが連なって成り立っている。
ねえねえわーくま、このあいだ経済ニュースで、「飲食店の売上が低迷し、サプライチェーン全体に影響が出ている」って聞いたんだけど、どういうことなの?
たとえば、経済環境の変化があって、ぼくらのような普通に生活している人たちが、お店で、あるモノを買わなくなる(買えなくなる)とするよね。そうすると、ぼくらからは、「そのモノを売っているお店の経営が大変そうだ」という範囲しか表向き見えないわけだけれど、実際には、そのお店にそのモノを卸している業者さんや、その卸業者さんにそのモノを作って納めているメーカーさん、そのメーカーさんに原材料を提供している業者さんまで、ずーっと連鎖して影響があるわけなんだよね。こうした、モノやサービスがぼくらのような普通に生活している人たちのもとに届くまでの連鎖を「サプライチェーン」って呼ぶんだよ。
なるほどだね。普通に暮らしているとなかなか見えにくいけど、わたしたちの手元にモノが届くまでの間には、さまざまな企業や、企業で働くひと、そして、企業から仕事を請けて働いているたくさんのフリーランスがたくさん関わっているんだよね。
そうなんだよ。経済全体の仕組みを捉えるには、ぼくらが見えている範囲だけ見ていても分からなくって、サプライチェーン全体に目を向けていく必要があるんだよ。たとえば、ものすごく単純化していえば、ぼくらが、いままでと同じモノをずっと安く買えるようになるってことは、ぼくらにとっては有難いことかもしれないけれど、そのモノをぼくらの手元まで届けてくれているひとたちすべてにとってはしんどいことかもしれない。なぜなら、サプライチェーンに沿って仕事をしている人たちは、皆、ぼくたち最終消費者が支払ったお金の分配を受けて生活しているわけだよね。となると、ぼくらにとっては「安くなってありがたい」と思えることが、世の中全体で言うと「消費活動から生まれるお金が減って、サプライチェーン全体で分配できるお金が減ってしまって、企業経営・生活が苦しくなってしんどい」ということにつながっていく場合もある、ということだね。
たしかにそうだね、わたしたちが払ったお金が、そのモノやサービスを供給してくれているサプライチェーン上で働くすべてのひとの給料・報酬の源になっているわけだものね。モノが安くなればいいというわけではないんだね・・・・。
もちろん、さまざまな工夫や努力によって、モノをつくって届けるためのコストも安くしていくことができていて、きちんと適正な付加価値が生み出せているのなら、大丈夫なんだよ。モノが売れて生まれた利益が、働く人たちにもしっかりと分配されていっているのなら、経済は全体として豊かになっていくわけだからね。でも、モノをつくって届けるためのコストが変わらないのに、値段だけが安くなってしまったら、利益は減ってしまうでしょう。そして、その減ってしまった利益が、働く人たちにきちんと分配されず、企業活動への再投資だけに回されていってしまったら・・・、経済は全体としてどんどん厳しくなっていってしまうよね。
なるほどね・・・。経済活動で生み出された価値が適正に分配されていくことで、経済は豊かに回るようになっていくわけだもんね。
そういうことだね。皆が豊かに安心して暮らしていくことができる社会を協力して作っていくためには、ぼくらひとりひとりが、経済全体の仕組みをきちんと理解していくことが大切なんだよ。
ほんとうだね、じぶんの生活と、じぶんの仕事のことしか考えられていなかったよ・・・。反省だな・・・。経済の仕組みは、いま、どんなふうに変化をしていっているんだろう。もっと知りたいな。
富里井さんも、まいにち仕事に追われて大変そうだもんね・・・。なかなか勉強できないのも仕方がないよね。えっとね、経済は、いま、世界中で大きく変化してきているんだよ。ITの進化によって、20世紀の終わりから21世紀の初頭~現在にかけて、「サプライチェーンのありかた」が大きく変化してきているんだ。
たしかに、ITがここまで世の中に広がったのはここ20年ちょいのことだもんね。
そうだね。ITがここまで広がる前の時代と比較すると、「生活に必要なものが、とても安く買える」時代になったと言えるよね。例えば服なんか、一昔前からすると考えられないくらい、着心地がよくデザイン性も優れた服が、信じられないくらい安価に、それもスピーディーに、買えるようになったよね。
ほんとうにそうだね。店頭でも通販でも、快適に買えるよ。
ものすごく単純化していうと、一昔前は、「何が売れるか」とか、「どれくらい売れるか」ということとは無関係に、作る側が、とにかく「作りたい」「これは売れるだろう」と思うものをばらばらに生産していたんだね。それを、流通業者が集めて、小売業者のところに流して、小売業者が棚に並べて、消費者が自分に合うものを選んで・・・売れないものは売れ残って、という形でモノが流通していたんだ。川の水が川上から川下に流れていくように、サプライチェーンの上から下に、モノが流れていったんだね。結果的に、売れないモノもたくさん作られることになったし、流通もとても非効率なものだったんだよね。
たしかに、ITがない時代だと、「何が売れるか」とか、「どれくらい売れるか」とか、情報を把握したり分析したりすることも難しそうだもんね・・・。
そういうことだね。ITの進化によって、データに基づく経営がしやすくなったんだよね。いま、どんなものが求められているのか。どれくらいの数、求められているのか。こうした「モノを買う側」のデータがまず最初にあって、それが、川の流れを遡るようにして上に流れていって、「売れるものを」「売れるだけ」高速で生産して、必要とされる方の手元に即座に届けていくことが可能になったんだ。サプライチェーンの下から上にデータが流れていくようになったんだね。
たしかに、ITがあればリアルタイムでデータをみんなで共有することもかんたんそうだね。
うん。ITの仕組みを作り上げれば、ちゃんとした需要予測ができる。最適な生産量を計算することができる。売れ残りも少なくなる。販売までの過程で、どこかに無駄な在庫が滞留してしまう、ということも少なくなる。欠品も少なくなる。常に、必要なところに必要なだけ、モノがある。そうした理想に近い状態を作っていくことができるんだね。
そうなると、たしかに、おなじモノを作って届けるまでのコストを安く抑えることができるから、販売価格をリーズナブルにしたとしても、働く人たちにもしっかりと分配ができるし、そのうえできちんと利益を残すこともできそうなものだね。
そういうことだね。もちろん、こうしたITの仕組みや経営の仕組みを作り上げるには、ものすごい工夫や努力が必要なわけだから、決して簡単なことではないのだけどね・・・。
確かにそうだね。いままでとは仕事のカタチも変えていかなければならないわけだしね。経営者だけではなくて、そういう「仕組みを作り上げること」「仕組みの変化に対応していくこと」が、働くひとみんなに求められそうだね。
そういうことだね。サプライチェーンの変化は、働くひとたちにも大きな影響を及ぼすものなんだよ。ITがあらゆる仕事領域に浸透してきているから、みなが、その変化についていかなければならないわけだね。それはそれで、大変なことだよね。働く人たちへの影響、という意味では、最近では、いままで人間がしていた仕事を、機械やコンピューターが全自動で行うことも増えてきているから、その影響も大きくなってきているよね。
確かにそうだね・・・、最近、モノを買う時に、自分でお会計をするようなセルフレジ方式も増えてきているように思うよ。
工場も自動化されてきているね。どこにどんなものを、どれだけ運べばいいのか?「IoT(アイオーティー)」と呼ばれるけれど、製品に小型のタグがつけられて、センサーも活用して、何をどこに何個運ぶか、ぜんぶ自動制御されていくようになってきているよね。そもそもそうした「何を、どこに、何個」といった計算も、すべてコンピューターシステム、AIが自動計算するようになってきているしね。こうした、「サプライチェーンの最適化」によって、「いいものが安く」が実現されてきているんだね。しかも、こうしたサプライチェーンの変化が、世界規模で、進んでいっているわけだね。
せ、世界規模・・・?
世界規模での販売を前提に、世界規模で大量に生産することで、規模の経済を生かして、同じモノをより安価に生産・流通できるようになるわけだね。原料生産・調達を世界規模で一本化することで、安く仕入れることもできるようになるわけだ。いわゆるグローバリゼーションと呼ばれるものだね。
たしかに、世界中で展開されているブランドの商品、よく目にするものなあ。
うん、この10年~20年で、グローバリゼーションが急速に進んできたからね。こうした、グローバル規模でのサプライチェーンの再構築によって、世界経済は豊かになったともいえるけれど、いっぽうで、注意しなければいけないこともあるよね。
どういうこと・・・?
いろいろな弊害や課題が指摘されているんだけれど、なにより意識しておきたいのは、経済の仕組みが急速に変化していく中で、労働者が労働者としてまっとうに扱われなくなってしまうリスクがあるということだね。
たしかに、サプライチェーンの中で生み出された価値が働くひとに適正に分配されていくことで経済はまっとうに回っていくわけだから、その「分配」のメカニズムがおかしくなってしまうと、モノが安くなるから消費者としては嬉しくて、会社も儲かるようになっていったとしても、結局は、最終的に、働くひとの生活が厳しくなっていってしまうわけだね。
そういうことだね。サプライチェーンの変化が急速に進んでいく中で、安価に(不当に低い報酬で)働かされている人がいないかどうか。よくよく、見ていかなければならないね。とりわけ、経済はグローバル規模で動くようになっているから、じぶんが買う商品が作られている場所が、遠く離れた場所にあったりすることも増えてきているわけだね。だから、なかなか、労働の現場が、見えにくくなっている。だからこそ、きちんと、サプライチェーンを辿って、買おうとしているモノがどんなふうに作られていっているのかを正しく知っていくことが大切になるよね。
自動化が進んでいくと、仕事、雇用のありかたも、変わっていくんだろうね。よく言われることだけれど、「人間が人間だからできること」こそが求められていく時代になる、ということになるのかなあ。いままで人間がしてきた作業を機械やITシステムがするように置き換わっていったとき、どんな変化が起きることになるんだろう。
そうだね、そうした変化の中で、働くひとがないがしろにされてしまう社会にならないようにしていかなければならないよね。サプライチェーンの進化は、「人間が人間らしく働いていける社会、人間だからこそできるクリエイティブな仕事に集中できる社会」へと進化していくためのチャンスであるともいえるけど、いっぽうで、クリエイティブな仕事が得意ではない人もいるよね。急激な変化にとまどってしまう人もいるだろう。置いてきぼりになってしまうような人が溢れてしまうようなことは、避けなければならないね。
人間のていねいな手仕事、真心のこもった接客、ぬくもりのあるサービス。こうした仕事がきちんと大切にされる世の中になっていくといいなあ。「エッセンシャルワークの大切さ」に、この1~2年でひしひしと気がついたよ。
グローバル規模でのサプライチェーンの進化は、これからもどんどん進んでいくことになるだろうけれど、いっぽうで、「人間が人間らしく働いていくことができる社会づくり」も忘れてはならないね。
どこにいっても、同じようなものが同じように売られている、というだけの経済になってしまうと、寂しい気もするものなあ。それぞれの地域社会で作られてきた伝統的な産品がこれからも大切にされていくような経済であってほしいなあ。
経済は奥が深いね。普段一生懸命働いていると、経済全体のありかたについて考える時間はなかなか取れないかもしれないけれど、経済全体のありかたが、ひとりひとりの「労働」のありかたに大きな影響を及ぼすものなんだよね。経済のことを、よく学んで、働くひとみんなが健康に暮らしていける経済社会をみんなで協力して作っていきたいね!
わかったよ、わーくま、「経済は難しい」っていうイメージがあるから避けていたけれど、積極的に勉強していくようにするよ!本来は、経済って、ものすごく身近なテーマなはずだもんね!いつもありがとう、わーくま!
「わーくま」についてもっと知りたい方はこちらをご覧ください!
用語の分類:フリーランス用, 雇用労働者用, その他, 非・コロナ関連
用語番号:dict121
用語集ページ公開日: 2021年10月12日

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