Wor-Q
働くみんなの連合サポートQ

相談事例集

Q
フリーランスで委託・請負契約で報酬制のもと働いています。勤務先から、「一緒に仕事をしていたスタッフが発熱をしたので、PCRの検査結果が出るまで休んで欲しい」と言われ、仕事がすべてキャンセルになってしまいました。 事業者側とは契約書は交わしていません。 ①契約書を交わしてなくても事業者判断での休業補償は請求出来ますか? ②休業補償が出来ないと言われたらどうすれば良いでしょうか? ③今後このようなケースが再度起こった場合はどうすれば良いでしょうか?
A
①労働基準法上の労働者に該当すれば、同法上の休業手当を請求することが可能です。 ②発注者と交渉することが考えられます。また、一定の場合には、労働基準監督署から指導をしてもらうことも考えられます。 ③今後同じようなことが起こった場合に備えて、契約書を作成しておきましょう。

解説

技術職をしているということですが、報酬制とのことですから、請負契約(民法632条)と委任契約(民法643条及び同法656条)両方の性質を有している契約を締結しているものと考えられます。なお、これは、契約書の有無と関係ありません。いずれにせよ、どちらの契約であったとしても、「休業補償」という制度は、法律上、ありません。
もっとも、「一日●円」という内容での契約であったとしても、たとえばそれが恒常的に行われていて、仕事をキャンセルすることがあなたにとって不利な時期になされたものといえるのであれば、損害賠償を請求することが考えられます(民法651条2項1号)。
また、仕事を引き受けることが恒常的になっていて、時間や場所、さらには仕事の内容について発注者の指示に従って仕事をしていた場合には、そもそも、その契約が労働契約と判断される可能性もあります。仮に労働契約であると判断されれば、発注者はあなたに対して休業手当(労働基準法26条)を支払う義務があります。

フリーランスのひとことメモ

 

通常(契約としての取り決めがなければ)、フリーランスで委託・請負契約で報酬制のもと働いている場合には、仕事の発注者都合で仕事のキャンセルがあった場合に、発注者から「休業手当」ないし「キャンセル料」に該当するようなお金をもらえるということはありません。このように、フリーランスは、非常に不安定で、弱い立場にあると言えます。

 

発注者から依頼を受けた仕事のために、他の仕事はいれずにスケジュールを確保しているわけですから、発注者から急に仕事をキャンセルされてしまっては困ってしまいますよね。スケジュールを空けておいたその期間に得られるはずだった収入が得られなくなってしまいます。病気やケガで働けなくなってしまって収入が得られなくなってしまった時に備える「所得補償制度」(所得補償保険)によっても、このような「取引先事情での仕事の唐突な打ち切りにおける収入減」に備えることはできません。どうしたらよいのでしょうか。

 

まずは、発注先にしっかりとしかるべき補償を要求するべきです。法律による定め、契約による定めがなくとも、話し合い(交渉)によって、何らかの補償金の支払を求めることは可能です。(実際に、何かしらの補償金を支払ってもらえるかどうかは交渉の結果によります。)フリーランスというのは非常に不安定な立場にあります。仕事の発注者側が、勝手な判断で、仕事を受ける側のフリーランスをないがしろにすることは決して許されることではありません。発注者の言動が極めて悪質である場合や、一方的なキャンセルによる休業が長期に及びそうで生活への影響が深刻なものとなりそうな場合には、ひとりで交渉しようとせず、Wor-Q(ワーク)を活用して、「連合に相談する」「仲間に相談する」「弁護士に相談することを検討する」ことが大切です。

相談の分類: 
相談事例番号:qa81
相談事例ページ公開日: 2021年9月13日