Wor-Q
働くみんなの連合サポートQ

相談事例集

Q
疲れたので仕事を辞めたいです。
A
契約内容をよくご確認いただきつつ、心身の健康を優先して考えましょう。

解説

現在行っている仕事の契約内容をよくご確認ください。途中で業務を遂行しなくなった場合の違約金等の定めがある場合には、それに反しないかを確認する必要があります。もっとも、健康上の理由があれば解約もやむを得ないものと認められる可能性がありますし、代わりの人に引き継いでもらうなどしてトラブルを防ぐことも可能です。仕事を辞めたいほど疲れている、ということであれば心身の健康を第一に考えるべきです。

フリーランスのひとことメモ

通常、仕事を辞めたら(=フリーランスとして受けている仕事を、契約途中でお断りすることにしたら)、お金が入ってこなくなるわけですから、(蓄えに余裕がある人でもない限り)生活が困難になってしまうものです。また、「途中で仕事をお断りする」ということによって、いかなる事情があるにせよ、フリーランスにとって最も大切な「信用」にも影響が出てしまうわけです。

ですが、そんなことは百も承知で、「わかっているけど、もう無理だ」と思ってしまうとき、ありますよね。事情はいろいろでしょう。「仕事そのものが合わない」ということもあるかもしれませんし、仕事以外の生活の状況が原因で、「いままではできていたことが、もうできなくなってしまった」ということもあるでしょう。

そうした時期は、本当に苦しいものです。「仕事をやめたらどうなるんだろう」なんて考えることすらしんどいものです。過去に取り交わした契約書を読み返す体力も気力も残っていないかもしれません。クライアント(発注者さん)に「もうやめたいです」と伝えることすら、できそうにない。「何もかも、もう、どうでもいいから、どこかに消えてしまいたい」。そんなふうに思ってしまうときが、あるかもしれません。ひょっとしたら、いま、この相談事例集を読んでくださっている「あなた」は、まさにいま、そうした状況にいらっしゃるのかもしれません。

人はなんのために働くのでしょうか。答えは、人によってさまざまだと思いますが、「生きていくために働く」のであって、「働くために生きている」わけではない、ということは、多くの方が共感されることだと思います。もちろん、働くことそのもの自体に純粋な喜びがあり、「働くために生きている」と言えるようであれば、それは何より幸福なことです。「人間らしく働く(「ディーセント・ワーク」と呼ばれます)」ためには、「働くことによって、生活に無理・無茶が生じない」ということ、そして、「働くことによって、純粋な喜びが感じられる」ということ、その両方が満たされている必要があるのではないかと思います。

「もう、疲れたので仕事をやめたい」。そう感じておられるということは、無理・無茶な仕事を通じて生活や生存に危機が生じていたり、およそ人間的でない仕事が続いていることによって精神的に危機が生じていたりする、という状況にあるのではないかと思います。

日本国憲法第25条には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定められています。日本国憲法第27条には、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ」と定められています。生きていくには、働く必要があります。ですが、それ以前に、人は、生きていく権利を有しているのです。どうしても無理だ、もうだめだ、そうした思いが限界に達し、どうしようもなくなってしまった時は、どうぞ、仕事をやめてください。生きてさえいれば、人は、生きていくことができます。必ず、助けてくれるひとが、います。相談してください。声をあげてください。人は、支え合うことで、はじめて生きていけるのですから。(連合無料労働相談窓口はコチラです。連合ネットワーク会員の方は、弁護士相談サポート窓口も「無料で」ご利用になれます。ぜひ登録ください(登録も「無料」です)。OPINION BOX 24h365daysはコチラで24時間365日無料受付中です。)

※「フリーランスのひとことメモ」は、Wor-Qの編集業務を業務委託で担当している「フリーランスとして働いている人」が、個人的な経験等に基づいて執筆しているものです。ひとつの参考としてお読みいただけましたら幸いです。

相談の分類:
相談事例番号:qa71
相談事例ページ公開日: 2021年5月17日