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相談事例集
解説
必要経費に計上できるかどうかは、収入(事業)に対応する経費かどうかということで判断します。お中元やお歳暮の送り先と、事業の関連性があるかどうかで判断され、関連性があれば経費の計上できるということになります。
事業との関連性がある場合には、通常「接待交際費」の費目で経費として全額を計上することになります(フリーランス=個人事業主の方の場合)。ここでいう「事業との関連性」というのは、あくまでも、「収入を得るために直接的に必要であったかどうか」ということを意味しますから、気をつけましょう。なんでもかんでも「関連あるからOK」というわけではありませんよ。のちのちのために(税務調査を受けることになった場合などのために)、「誰に/何を/いつ/なんのために」贈ったものなのかをしっかりと記録しておくべきでしょう。
通常、一般的なもの(常識的な範囲内の贈りもの)であれば、(これからも仕事をいただける可能性のある)お得意様等への(次の仕事を得るためのきっかけとすることを目的とした)お中元やお歳暮にかかった費用は、「接待交際費」として計上できることになります。いっぽう、フリーランスの方で、お得意様・取引先様等にお中元やお歳暮を贈られている方は、そう多くないかもしれませんね。そもそも「お中元ってなに?」「お歳暮ってなに?」という方もいらっしゃるかもしれません。お中元は、毎年夏に、日頃お世話になっている方に贈り物をする行事のことをいいます。お歳暮は、いちねんの終わりに、日頃お世話になっている方に贈り物をする行事のことをいいます。時期が来ると、百貨店などで、贈り物にふさわしい品々が並んだ特設会場が開かれることも多いです。関東圏を中心とした東日本と、関西圏を中心とした西日本とで、微妙に「最適とされる時期」が変わってきますので、お中元やお歳暮用の品を買う先で、詳しく尋ねてみるとよいでしょう。
節目節目でお中元やお歳暮を持ってお得意先に伺い、ご挨拶とともに日頃の御礼の気持ちを伝えつつ、いままでの仕事に対する満足や不満、追加の期待感などをヒアリングすることで、次の仕事へとつなげていくことができるものです。状況によっては、郵送・宅急便等でお送りするような場合もあるでしょうが、そのような場合でも、「届きましたよ~」「届きましたか~」という連絡からコミュニケーションを深めていくことができるものです。「この取引先様には」と思える相手先には、気持ちをこめたお中元やお歳暮を適切に贈り続けることで、「発注者と受注者」という関係にとどまらない太く温かいつながりを育んでいくことにつなげていけるかもしれません。
※「フリーランスのひとことメモ」は、Wor-Qの編集業務を業務委託で担当している「フリーランスとして働いている人」が、個人的な経験等に基づいて執筆しているものです。ひとつの参考としてお読みいただけましたら幸いです。