特集第13号「フリーランスのためのITツール徹底活用ガイド【前編】~IT系フリーランスじゃないあなたも必見~」
コロナ禍を経て、商取引のありかた、労働のありかたは、大きく変わりました。直接対面で会わずとも、オンラインでやりとりができる。そうした「リモート」が当たり前の時代になり、世の中はずいぶんと便利になりましたが、いっぽうで、「ITを使いこなせるかどうかで、その利便性を享受できるかどうかが変わってしまう」という厳しい時代になった、とも言えます。
2022年10月30日

特集公開日:2022年10月31日 by Wor-Q MAGAZINE 編集部
Wor-Q MAGAZINE特集第13号のテーマはフリーランスのためのITツール徹底活用ガイド【前編】~IT系フリーランスじゃないあなたも必見~です。
コロナ禍を経て、商取引のありかた、労働のありかたは、大きく変わりました。直接対面で会わずとも、オンラインでやりとりができる。そうした「リモート」が当たり前の時代になり、世の中はずいぶんと便利になりましたが、いっぽうで、「ITを使いこなせるかどうかで、その利便性を享受できるかどうかが変わってしまう」という厳しい時代になった、とも言えます。
会社であれば、情報システム部門が置かれるのが一般的ですから、ITに強い人が、会社で働くみんなのための業務用パソコンや業務用スマホの設定、さまざまなITツールの導入をすべて行ってくれるわけです。ところが、フリーランスの場合は、あなた自身が、情報システム部門の仕事も全部やらなければならないのです!
ITは、もはや、「ITの専門知識をもった人だけが使うべきもの」ではなくなってきています。ITも変化しつつあります。「ノーコード」「ローコード」と呼ばれるような仕組みがその最たるものです。いままでは「コーディング(プログラミング)」ができなければ組み立てることができなかったような仕組みを、いまでは、「コーディング(プログラミング)なし=ノーコード」もしくは「ほとんどコーディング(プログラミング)なし=ローコード」で組み立てることができるようになってきているのです。そう、ITのほうが、誰しもが使えるようなかたちに進化してきてくれているのです。
ITに苦手意識をもっておられるかたもいらっしゃるかもしれませんが、他の技術同様、勉強すれば誰でも使いこなせるようになるものです。そして、「ITを使えばこういうことができる」ということを知っているだけでも、誰かに頼むことができるようになりますし(知らなければ、人に頼むこともできません!)、頼むときに頼みやすくなるものです。少しづつでも知識を増やしていき、生き延びていくためのスキルアップを図っていきませんか。本特集では、IT系フリーランスではない方(ITに関する専門知識に乏しいかた)のために、押さえておきたいITツールの全体像と、ITツールの活用方法を身につけていくための方法を徹底解説していきます。ぜひお役立てください。そして、ぜひ、必要とされている方に届くよう、このページのURLをシェアしてくださいますと幸いです。

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目次
フリーランスのためのITツール徹底活用ガイド【前編】~IT系フリーランスじゃないあなたも必見~
0:はじめに
▼その1:ITで何ができるの?そもそもITってなに?ITツールの全体像を把握しよう
▼その2:ITツール活用の第一歩~何はともあれビジネス用のアカウントを作成しておこう~
■Yahoo! JAPANビジネスIDとは
■Googleアカウントとは
1:ITツールでお客様とつながろう
▼レベル1:ITサービスを使いこなそう
■仕事を探そう
▼レベル2:自分で情報発信しよう
■Webサイトをつくろう
■届けたい人に届けるための文章を書こう
■文章では届かない人に届けるための写真やグラフィックを作ろう
■写真やグラフィックだけでは心を動かせない人の心を動かすために音声や映像を作ろう
■あえて「紙」でも情報発信することで差別化を図ろう
▼レベル3:お客様と深くコミュニケーションしよう
■お客様のことを知ろう~Webサイト上のお客様の行動を分析しよう~
■お客様とコミュニケーションをとるためのチャンネルを用意しよう
■お客様ともっと深くコミュニケーションしよう
■お客様の情報をしっかり管理しよう
■ひとりのお客様(ひとつのプロジェクト)に関する膨大な情報のやりとりをしっかり管理するには
▼レベル4:オンラインで取引を完結させてみよう
■ITツールを活用して完成物をスムーズに配送する方法
■ECに挑戦してみよう
前編の結び:~ITでつながって、人と心でつながろう~
「フリーランスのためのITツール徹底活用ガイド【前編】~IT系フリーランスじゃないあなたも必見~」
はじめに
その1: ITで何ができるの?そもそもITってなに?ITツールの全体像を把握しよう
ITといっても、いったい、何から勉強したらよいのだろう。プログラミングの勉強から始めたらいいだろうか。でも、そんなことできる気がしない。ITの本を開いても、聞いたことのない英語やカタカナがたくさん出てきて、何が分からないのかすら分からない・・・。そんなふうに思う方も多いかもしれません。
たしかに、ITの進化スピードは非常に速く、日々、新しい技術やサービスが誕生しています。ですが、基礎は変わらないのです。ITとは、突き詰めれば、【情報(データ)を管理して、ネットワークを通じて誰かとやりとりするための技術】なのです。難しいことはありません!

ポイントは、いきなり技術から学ぼうとしないことです。どんな技術も、「目的」があります。技術は、何かを実現するための「手段」にすぎません。あなたが、日々の仕事で困っていることはなんでしょうか?その【課題】を解決するためにITを使いながら実践を通じて学んでいくのが一番の近道です。
ITは、なんといっても、あなたとお客様との間のコミュニケーション(情報のやりとり)をスムーズにしてくれます。お客様との間のやりとりが大変・・・。と悩んでいるかたは多いはずです。その課題は、ITが解決してくれます。特集第13号(前編)では、この領域についてみていきます。
それから、お客様に提供するための商品の生産(ものづくり)や、サービスの提供にも、ITは役に立ちます。あなたがしなければならない作業を「データ化」して処理することで業務はスムーズになりますし、あなたが培ってきたノウハウを「データ」にすることで今まで以上に高品質なアウトプットを生み出すことが可能になるのです。特集第14号(後編)では、この領域についてみていきます。
その2: ITツール活用の第一歩~何はともあれビジネス用のアカウントを作成しておこう~
世の中にはさまざまなITのサービスが提供されていますから、何から手を付ければよいのか迷ってしまうかもしれませんが、おすすめは、まず、日本で最も利用されている2大インターネットサービスである「ヤフー(Yahoo! JAPAN)」と「グーグル(Google)」のビジネス用のアカウントを取得しておくことです。「ITで何かをする」際の、基礎になります。
「ヤフーのアカウントもGoogleのアカウントも、もう持っているよ」という方も多いかもしれません。大事なことは、個人で使っているプライベートのアカウントと、ビジネス用のアカウントを分けることです。これによって、あなたのフリーランスとしてのビジネスに特化したIT活用ができるようになります。プライベートの情報とビジネスの情報をしっかりと切り分けて管理することで、ビジネスの情報にスムーズにアクセスできるようになりますし、プライベートの情報・ビジネスの情報、それぞれのプライバシーをしっかりと守ることができるようになります。

■ Yahoo! JAPANビジネスIDとは
ヤフーには、皆さんおなじみの「Yahoo! JAPAN ID」とは別に、「Yahoo! JAPANビジネスID」というビジネス用のIDがあります。法人(株式会社等)だけでなく、個人事業主(フリーランス)であっても取得可能なものです。取得は「無料」です。「Yahoo! JAPANビジネスID」を取得することで、ヤフーが提供するさまざまなビジネスユーザー向けサービスをフルに利用することができるようになります。
Yahoo! JAPANビジネスID は、Yahoo! JAPANビジネスID を必要とするサービスの利用開始手続きをすることにとって、自動的に取得することができます。たとえば、「Yahoo!広告」の利用開始申込をすることで簡単に取得できます。Yahoo! JAPANビジネスIDを取得した後、普段(プライベートで)利用しているYahoo! JAPAN IDと連携させることも可能です。連携させることで、普段利用しているYahoo! JAPAN IDでスムーズにビジネスユーザー向けサービスをログイン利用することが可能になります。
■ Googleアカウントとは
そして、Googleです。日頃から、プライベートでGoogleのサービスをフル活用されている方も多いと思います(日本で二番目によく利用されているインターネットサービスですので)。フリーランスの方であるならば、ぜひ、ビジネス用のGoogleアカウントを作成しておきましょう。Googleアカウントの開設は無料です。
参考|Googleアカウント
Googleアカウントを取得するだけで、ビジネス用のGmailアドレスを取得することができます。(お客様やビジネスパートナーとの間の)ビジネス用のコミュニケーションを、ビジネス用のGmailアドレスに集約することができます。このほか、ビジネス用にGoogleアカウントを取得しておけば、Googleが提供しているサービスをビジネスでスムーズに活用することができるようになります。例えば、「Googleドライブ」を活用してみてはいかがでしょうか。大容量のファイルのやり取りをメールで行うことは避けた方がよいとされています。通信面で負担もかかりますし、相手のメールボックスの容量にも影響を与えてしまいます。「Googleドライブ」を使用すれば、スムーズに、大容量のファイルのやり取りを行うことができるようになります(相手もGoogleアカウントを持っている必要があります)。
参考|Googleドライブ
フリーランスのIT活用、最初の一歩として、まず、ビジネス専用のGoogleアカウントを取得しておきましょう。ここまで終われば、ひとまず準備は完了です。ここからは、「~~~したい」という目的にあわせて、どんなIT活用の方向性があるのか、について、整理してみていきたいと思います。
1: ITツールでお客様とつながろう
それではまず、ITによってお客様とつながるための方法について見ていきましょう。フリーランスにとって、「お客様を探すこと(仕事を探すこと)」は非常に重要です。お客様を見つけて、つながることができなければ、フリーランスとして生き延びていくことはできません。ITをフル活用して、お客様とつながっていきましょう。初歩的な方法から順番に見ていきます。できることから始めて、少しづつレベルを上げていけばよいのです。
レベル1: ITサービスを使いこなそう
いちばん初歩的な方法は、すでに世の中に存在している、お客様とつながるためのサービスを使いこなすことです。まずは、あるものを、使い倒していきましょう。
■ 仕事を探そう
フリーランス向けの仕事が掲載されているマッチングサイトの普及が進んでいます。日頃から利用されているかたも多いのではないでしょうか。代表的なサービスとしては以下のようなものがあります。
会員登録することで、仕事依頼を受けたり、募集中の仕事に応募したりすることができるようになります。IT・クリエイティブ関係の仕事の掲載が多いですが、各種軽作業案件のほか、営業の仕事、語学力や資格を生かせる仕事の掲載もあります。ランク制度(レギュラー>ブロンズ>シルバー>認定ランサー)があり、ランクを上げ、認定を受けることで、信頼できるフリーランスとして認知されるようになり、良質な案件の注文を得ることができるようになります。
会員登録することで、仕事依頼を受けたり、募集中の仕事に応募したりすることができるようになります。IT・クリエイティブ関係の仕事の掲載が多いですが、各種軽作業案件のほか、営業の仕事、語学力や資格を生かせる仕事の掲載もあります。バッジやランキングの制度が充実しています。実績を重ねてバッジを得たり、ランキング上位に掲載されるようになったり、プロクラウドワーカー認定を受けることで、信頼できるフリーランスとして認知されるようになり、良質な案件の注文を得ることができるようになります。
自分のスキルを登録しておくと、プライベート用途で、主に個人から発注が来ます。出品者ランク制度(レギュラー>ブロンズ>シルバー>ゴールド>プラチナ)のほか、PRO認定制度があります。ランクを上げたり、PRO認定を受けることで、信頼できる出品者として認知されるようになり、良質な案件の注文を得ることができるようになります。オープンに応募を受け付けている仕事情報を探すこともできます。IT・クリエイティブ関係の仕事のみならず、個人の特技・趣味を生かした「住まい・美容・生活・趣味」に関する相談案件や、「悩み・恋愛」に関する相談案件なども掲載されています。「ココナラビジネス」というビジネス向けサービスを通じて、企業から発注が来ることもあります。
職種別の案件マッチングサービスも増えてきています。
例:ハコベル(運送事業者向け)
こうしたサービスは、フリーランスとして案件を受託する側は無料で登録でき気軽に利用できるタイプのサービスばかりです。フリーランスにとっての最大の課題は、「お客様を見つけること」ですが、ITを活用することで、人脈を通じた紹介案件や、飛び込み営業で獲得する案件だけではない、自分にマッチした仕事を提供してくれるお客様とのつながりを作ることができます。
なお、このようなサービスに登録する際にも、「はじめに」で見たような、ビジネス専用のメールアカウントを使って登録するのがよいでしょう。ビジネスに関するコミュニケーションを、ビジネス専用のメールアカウントに集約することができるようになりますし、屋号を冠したメールアカウントを立てておくことで、対外的な信頼も高まります。

レベル2: 自分で情報発信しよう
レベル1で見たような「案件マッチングサービス」を利用して仕事を探すのは大変です。競争が激しいですし、自分にあったお客様と巡り合うまでが大変です。長く安定した取引ができる、相性の良いお客様と巡りあうためには、自分自身の能力や実績を自ら情報発信していくことが大切です。
■ Webサイトをつくろう
自分で情報発信するために、まず必要なものは「Webサイト」です。あなたに仕事を頼みたいと思ってもらえるよう、判断材料となるような情報をしっかり掲載しておくことが大切です。Webサイトを作るにはプログラミングを勉強するか、プログラミングができる人にお金を払って作ってもらうしかないんじゃないの?と思うかもしれません。もちろん、そのようにしてクオリティの高いWebサイトを作ってもらう道もありますが、昨今では、クオリティ高いWebサイトを技術知識なしでも制作できるようなツールが複数提供されています。Wor-Q|お役立ちリンク集(WEBサイト制作編)に便利なサイトの情報がまとめられていますから、ぜひ参考にしてみてください。
Wor-Q|お役立ちリンク集(WEBサイト制作編)
なお、「はじめに」で記載の通り、ビジネス専用のGoogleアカウントを取得した方であれば、「Googleビジネスプロフィール」のサービスを利用することで、あなたのビジネスに関する情報を簡単にインターネット上に公開でき、なおかつ、Googleのさまざまなサービスにも情報を表示させることが可能になります。
参考|Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)
(※Googleビジネスプロフィールは、ユーザーと対面でやり取りがあるタイプのビジネス(ユーザーのもとに直接訪問または配送するサービス)であれば実店舗がない非店舗型ビジネスを営んでおられる方でも利用できます。)
ヤフーでも、同種の、「Yahoo!プレイス」というビジネス向けサービスが提供されています。Yahoo!JAPANビジネスIDを取得していれば、スムーズに利用開始申請を行うことができます(その後、電話での認証手続が必要になります。電話番号の掲載が必須となるので、インターネット上に掲載可能なビジネス用の電話番号を持っていることが条件となります)。Yahoo! プレイスにデータを入稿することで、Yahoo!検索やYahoo!MAP、Yahoo!ロコといったサービスに、あなたがビジネスを行っている店舗や施設の情報をスムーズに掲出することができるようになります。
参考|Yahoo!プレイス
(※Yahoo!プレイスは、店舗・施設が実在しないタイプのビジネスでは利用できません。)
最近では、GoogleやYahoo! JAPANの検索結果、GoogleやYahoo! JAPANのサービス内で表示される情報だけを見て情報探索を完結させてしまうユーザーも多いと言われています。要するに、Webサイトまで辿り着いてもらうことが難しくなってきている、ということです。ですから、Webサイトを作ることも重要ですが、あわせて、こうした、GoogleやYahoo! JAPANなどのインターネットサービスにあなたのビジネス情報をきっちりと掲載しておくことも大切です。

■ 届けたい人に届けるための文章を書こう
Webサイトを作るとして、いったい何を載せたらよいのだろう?と悩む方も多いかもしれません。まずは、あなたのことを知ってもらうための情報を、しっかりと文章で書き起こして掲載することが大切です。なぜなら、あなたのWebサイトに辿り着いてもらうためには、検索で、あなたのWebサイトがヒットするようにしていかなければならないからです。どれだけ優れたウェブサイトを作っても、検索結果に表示されるなどして、見つけてもらえなければ、作った意味がありませんよね。世の中の検索エンジンは、文章(テキスト)を見て、このWebサイトがどんなWebサイトであるかを判断し、どのような検索ワードに対して、そのWebサイトを検索結果に表示させるかを判断しています。ですから、検索からの流入を増やすためにも、しっかりした文章(テキスト)を作成することが非常に重要なのです。
掲載すべき情報としては、以下のようなものがあります。
(1)どんな商品・サービスを提供しているのか
(2)ほかの人にはない「特徴(魅力)」は何か
(3)あなたはどんな人なのか
(4)いままでどんな実績があるのか/どんな評価を得ているのか
それぞれ、書く時の「コツ(ポイント)」を順番に見ていきましょう。
(1)どんな商品・サービスを提供しているのか
「~~ができます」と書くだけでなく、具体的に、「①料金の目安」「②依頼を受けてから着手開始までの時間の目安」「③着手開始から完了までの時間の目安」もきっちりと記載しておくようにしましょう。お客様は、「自分が求めているサービスを」「予算内で」「期限内に」提供してくれるのか?をチェックしたうえで、発注先の選定を行うものです。情報に不足がないようにしていきましょう。
(2)ほかの人にはない「特徴(魅力)」は何か
他の誰かではなく、あなたに依頼したほうがいい、と思ってもらえるように、「あなたならでは」の「特徴(魅力)」をシンプルに表現していきましょう。誰に頼んでも同じだ、と思われると、買いたたきに合うこともあります。正当な報酬額を得ていくためにも、「あなたならでは」の「特徴(魅力)」を強調していきましょう。(料金設定、報酬額については、特集第5号も参考にしてください。)
(3)あなたはどんな人なのか
フリーランスに仕事を頼む場合、発注側は、相手がどんな人物なのか、気になるものです。気持ちよく仕事ができる相手だな、と思ってもらえるよう、あなたの人柄が伝わるような情報をしっかり書き記すようにしましょう。
(4)どんな実績があるのか/どんな評価を得ているのか
「この人に仕事を頼もう」と思ってもらえるかどうかの最後の鍵は、「信頼できる」と思ってもらえるかどうかです。信頼は実績の積み重ねから生まれるものです。いままで、どんな仕事をしてきたのか。どんな評価を受けてきたのか。経験をしっかりアピールしていきましょう。できることなら、お客様の許可を得て、お客様からの実際の評価の声を載せていくのが一番です。
(1)~(4)それぞれについて、検索を意識することが重要です。つまり、検索結果のできるだけ目立つ位置に表示されるよう工夫することが大切、ということです。そのためにも、まず、どんなキーワードで検索した時に自分のウェブサイトが表示されるようになってほしいか?を考えます。そのうえで、そのキーワードを、文章、特に、文章の見出しの部分(※)にしっかりと散りばめていくことが重要なのです(※技術的には、検索エンジンに「ここが文章の見出しだ」とわかってもらえるように記述する必要があるのですが、その点は本特集では割愛します)。GoogleやYahoo! JAPAN等での検索結果に望ましい形に情報を表示させるための工夫を「SEO(Search Engine Optimization)」といいますが、SEOの基本は、「狙いたい検索キーワードを定めて」「そのキーワードを見出しや本文に適切に織り込んでいく」ことに尽きます。
残念ながら、あなたの名前であなたのWebサイトを検索してくれる人はそう多くないでしょう。あなたのことをまだ知らない人に、あなたのWebサイトに辿り着いてもらうためにはどうしたらよいでしょうか?代表的な検索ワードとしては、「活動の拠点となる地名+あなたの職種」の複合ワードがあります。例えば「札幌+イラスト」「那覇+映像制作」といったような複合検索ワードです。このように、誰かが誰かに仕事を頼もうと思ったときに、どんな検索ワードで検索するだろうか?ということをまず考えます。そのうえで、その仮説が正しいかどうか、ツールで検証をしていきます。つまり、それなりのボリュームの検索がされているかどうかを確認する、ということです。
それでは、どうすれば、どのワードがどれくらい検索されているかを調べることができるのでしょうか?一番は、GoogleやYahoo! JAPANの広告出稿用ツールを使って、検索キーワードの利用状況を調べる方法です。
Googleアカウントを持っていれば、すぐに、Google広告の利用を開始することができます。Google広告の利用開始設定を終えると、「キーワードプランナー」というツールを使えるようになります。「キーワードプランナー」を活用することで、ある検索ワードのおおよその検索ボリュームを確認したり、その他の、類似した、比較的よく検索されるワード群を調べたりすることができるようになります。
Yahoo!広告への申し込み(無料)を完了させることで、「Yahoo!広告・広告管理ツール」を使用できるようになります。Yahoo!広告への申し込みによって、自動的にYahoo!JAPANビジネスIDの取得を行った方であれば、すでに利用できる状態になっていますから、確認してみてください。Yahoo!広告の利用開始設定を終えると、「キーワードアドバイスツール」というツールを使えるようになります。「Yahoo!広告・広告管理ツール」の「検索広告>ツール>キーワードアドバイスツール」にアクセスすると使用できます。「キーワードアドバイスツール」を使えば、あるキーワードで出稿した場合にどの程度の広告表示インプレッションを獲得できそうかの見込み値を取得することができます。そこから、当該キーワードがどれくらいの検索ボリュームを持っていそうか、推定することができます。
上記のような本格的なツールだけでなく、より簡易に利用開始できる調査ツールとして、「Aramakijake」が知られています。GoogleとYahoo! JAPANそれぞれでどれくらいの検索ボリュームがありそうか、おおまかな目安を把握することができます。無料で利用できます。
このようなツールを使って、【どういった検索キーワードを使って、どんなふうに情報を調べている人のために】情報を発信していくのかを決めていきます。そのうえで、狙いたい検索キーワードを織り込みながら、「情報を探している人にしっかりと答えを提供してあげる」ことを意識して、文章を書きあげていくわけです。

それでは、実際に文章を書いていく段階において活用できるITツールとしては、どのようなものがあるでしょうか?まず、パソコンに、文章を書くためのソフトを入れなくてはなりません。標準のメモ用のソフトを使ってもよいですが、標準のメモ用のソフトより「ちょっと便利な」機能が入ったシンプルなテキストエディタ―をインストールしておくとよいでしょう。無料で利用できる「フリーウェア」のテキストエディタ―として定評のある「Mery」などがお勧めです。文字数のカウントなども簡単にできますよ。
■ 文章では届かない人に届けるための写真やグラフィックを作ろう
いっぽう、インターネットユーザーの中には、積極的に「検索」を行わない人たちもいます。そして、特にスマホをメインで利用しているユーザーの中には、「文章を読む」ということを好まない人たちもいます。
そうした人たちにあなたのビジネスのことを届けていくためには、文章ではない形で情報を発信していく必要が出てきます。代表的なものは、写真や、グラフィックデータ(写真のほか、イラストや、デザインされた図画を組み合わせて構成されたデータ)でしょう。

高機能なカメラが内蔵されたスマホの普及によって、デジタル写真データの撮影は、誰でもずいぶんと気軽に行えるようになりました。そうなると、インターネット上で注目を集めるためには、デジタル写真データの見栄えをよくすることが重要になってきます。デジタル写真データの見栄えをよくするためには、どのような方法があるでしょうか?
最も一般的な(プロも活用している)方法は、写真データの補正・レタッチを行うためのソフトウェア「Adobe Photoshop」をはじめ、さらに高度な「RAW現像(RAWデータと呼ばれる生に近いデータを撮影して、そのデータにプリセットを当てながら最適な画質の写真を生み出していく手法)」を行うことができるソフトウェア「Adobe Lightroom」など、さまざまなクリエイティブ・ソフトウェアが使い放題となるクラウドソフトウェアサービス「Adobe Creative Cloud」を契約して利用する、というものです。充実したチュートリアルも用意されていますから、少しづつ、使いながら、利用方法やテクニックを習得していくことができます。
ですが、この「Adobe Creative Cloud」を契約して利用するためには、すべてのソフトウェアが利用できる「コンプリート・プラン」の場合で、年間プラン(一括払い)にして72,336円/年(税込。2022年9月調査時点)の利用料が必要になります。クリエイティブの仕事を本業としている人以外は、なかなか手が出しにくい金額かもしれませんが、いっぽうで、72,336円/年を支払えば、プロも使っているようなソフトを使い放題で使うことができ、効果的な情報発信(宣伝)にもつなげていくことができるわけですから「いい投資」と言えるかもしれません。(業務用途で利用するのであれば、経費化することもできますし、もしも使いこなせるようになれば、クリエイティブの仕事を請け負うこともできるようになりますね!)
それでも、かなりの金額になりますから、できる限り費用を抑えながら、「使いつつ、勉強したい」と考える方も多いかもしれません。そうした方は、教育プランがついたパッケージを利用するのがよいでしょう。いくつかの教育サービス企業が、そうしたパッケージを提供しています。ソフトを利用するための各種の教材にアクセスでき、なおかつ、「Adobe Creative Cloud」を「アカデミック価格(学習中の人向けに提供されている比較的低価格のプラン)」で利用できるようになります。代表的なものとしては、以下のようなパッケージがあります。
たのまな|Adobeベーシック講座(運営会社:ヒューマンアカデミー株式会社)
39,980円/年(税込)
デジハリONLINE|Adobeマスター講座(運営会社:デジタルハリウッド株式会社)
39,980円/年(税込)
迷っている方は、まず、学習を兼ねて、このようなプランを活用してみてはいかがでしょうか。
いっぽう、最近では、無料で使用できるデザインツールも続々登場してきています。代表的なものは「Canva(キャンバ)」でしょう。パソコンでもスマホでも利用でき、特殊なソフトをインストールしなくとも、画面上で、写真やテキスト、イラストや図画を組み合わせたグラフィックを簡単にデザインすることができます。
そのほか、「Adobe Illustorator」に相当する線画のイラスト制作ソフトウェアの簡易版として、無料のオープンソースソフトウェア「Inkscape」も定評があります。ペンタブレットと接続することで、高品質なカリグラフィ(書き文字)を作成することもできます。オリジナリティあるデザインを作り出したいとお考えの方は、試してみてはいかがでしょうか。
■ 写真やグラフィックだけでは心を動かせない人の心を動かすために音声や映像を作ろう
写真やグラフィックは、一目見るだけでわかるので、伝えたいポイントをパッと伝えるにはベストな表現方式でしょう。しかしながら、一枚の写真やグラフィックで伝えられる情報には限りがあります。あなたのビジネスのアピールポイントをしっかり伝えて潜在顧客を説得するためには、十分ではないかもしれません。
ぜひこの人に仕事をお願いしたい!と思ってもらうためには、もう一歩踏み込んで、相手の心にまで響かせることができるような深いメッセージを発信していく必要があるでしょう。そのためにうってつけの表現方法が、音声や映像です。

昨今では、さまざまなアプリを使うことで、音声や映像を簡単に収録・編集して配信することができるようになっています。
使い勝手がよく知名度が高い音声配信アプリといえば「stand.fm(スタンドエフエム)」でしょう。スマホにアプリひとつダウンロードすれば、そのアプリを使って、簡単に音声を収録して(録音ボタンを押してから、スマホのマイクに向かってしゃべるだけです)、その音声データを加工・編集して、自分のチャンネルにアップロードするだけで終わりです。その投稿データのURLを取得して発信することで、みんなに音声を聞いてもらうことができるのです。ラジオをよく聞く人は分かるかもしれませんが、音声というメディアのメリットは、何か作業をしながらでも聴くことができる、ということです。仕事や家事に忙しく追われている人に対してあなたの仕事の魅力をアピールするには最適なメッセージング方法であるといえるでしょう。なんと、こんなに便利な機能を、基本無料で使用することができるのです。ぜひ試してみましょう。
映像の場合はどうでしょうか。映像も、いまや簡単に制作してアップロードすることができるようになりました。映像の撮影自体は、最近は、スマホ付属のカメラで簡単に行えるようになっていています。ポイントは、編集ですよね。Adobe Creative Cloudのコンプリートプランを契約している人であれば、「Premiere Pro」などの映像編集アプリも使い放題です。「After Effects」を使えばモーショングラフィックスを制作することもできますから、組み合わせればプロ水準の映像をつくりあげることができるようになります。
他に代表的なものとしては、「Davinci Resolve」という映像編集ソフトウェアがあります。なんと、Davinci Resolveは、映像編集のための標準機能一式を無料で使うことができるのです。もともとカラーコレクション(映像の色彩の調整)の専門ソフトウェアから発展したソフトウェアなので、簡単な編集機能だけでなく、映像の雰囲気(色味など)を調整するための本格的なツールも(無料で!)たくさん使うことができます。ぜひ試しに使ってみるとよいでしょう。
「スマホしかないよ(パソコンがないよ)」という方には、スマホだけで映像編集できるアプリも多数あります。代表的なものとしては「PowerDirector」が知られています。映像右下に「PowerDirector」と透かしが入ってしまいますが、無料で、スマホだけで、簡単な映像編集を行うことができます。映像に音声やナレーションをつけたり、テロップをつけたりすることもできますよ!(※とはいえ、スマホで映像編集する場合、スマホのコンピューティング能力によっては処理に時間がかかる場合があります。なお、PowerDiretorは有料のプレミアムプランにアップグレードすることで、便利な機能をフルに活用できるようになります)
編集した映像を配信するためには(公開するためには)どうしたらよいでしょうか?最も代表的なのは、やはり、「YouTube」にアップロードする方法でしょう。YouTubeチャンネルの開設って大変そうだな・・・と思う方もいらっしゃるかもしれないですが、「ビジネス用のGoogleアカウント」を取得済の方であれば、一瞬なのです。「ビジネス用のGoogleアカウント」でYouTubeにログインして、一本目の動画を投稿するだけで、自動的に新しいYouTubeチャンネルの開設設定が行われるのです!あとは、投稿した動画の共有用URLを取得して発信するだけで、あなたの制作した映像を、みんなに見てもらうことができるようになるのです。簡単ですね!あとは、やるだけです。「下手でもいいから、まずはやってみる」ことが肝心です。やっていくうちに、どんどん上達していくものですよ!チャンネル登録者数が増えていけば、ゆくゆくは、広告収入を得ることができるようになるかもしれません。あなたも、目指せYouTuber!
■ あえて「紙」でも情報発信することで差別化を図ろう
本特集は、「ITツール」の特集ではありますが、「紙」での情報発信についても考えてみましょう。現代はインターネットの時代ですので、インターネットで情報を集める人がほとんどです。フリーランスに仕事を頼もうとする人も、インターネットを通じて、お願いできそうな人を探すのが一般的でしょう。それだけに、情報があふれるインターネットの中で自分のことを見つけてもらう、ということが年々難しくなってきています。また、パソコンやスマホの小さな画面を通じて伝えられることには制約もありますから、自分のビジネスの内容や魅力をしっかり伝えていくためには限界がある、と感じている人もいらっしゃるかもしれません。また、インターネットが普及している時代だからこそ「インターネットを十分に使いこなせない状況にある人の困りごとに応える」というところにビジネスとしての需要があるということもあります。
そこで、昔ながらの「紙」を使った情報発信を考えてみましょう。名刺の裏側に、あなたのビジネスの内容を詳しく書き込むのでもよいでしょう。もう少し発展させて、カード、チラシ、リーフレット、カタログのようなものを制作してもよいかもしれません。紙であれば、パソコンやスマホの小さい画面では伝えられないような、解像度の高い、熱量のこもった情報を、届けていくことができるものです。
そんな「紙」での情報発信についても、ITを活用することで、非常に効率的に進めていくことができる時代になってきています。インターネットを通じて、ウェブサイト上でデータを送信(入稿)するだけで、あっという間に印刷がされ、数日程度で指定された住所に印刷物が送られてくるのです。代表的なサービスとしては以下のようなものがあります。
これらのサービスには「テンプレート」も用意されていますから、「テンプレート」を少しカスタマイズするだけで、簡単に、作りたい紙の制作物をつくりあげることができるのです。難しそう・・・と思わず、どうぞまず、試しに使ってみることをお勧めします。

レベル3: お客様と深くコミュニケーションしよう
ITを活用して情報発信を行うことによって、広くさまざまなお客様と接点を持つことができるようになります。とはいえ、いったいどんなお客様がどんな情報に触れてどんなふうに感じてくれたのかがわからなければ、コミュニケーションを始めることは難しいですし、そもそも、お客様の連絡先が分からなければ、お客様とのコミュニケーションを開始することは現実的に不可能です。ここからは、ITを活用して、さらに深く、双方向でお客様とコミュニケーションをとっていくための方法を解説していきます。
■ お客様のことを知ろう~Webサイト上のお客様の行動を分析しよう~
まずはなんといっても、あなたのお客様があなたのWebサイトをどんなふうに見てくださっているのかを分析することから始めましょう。どんな情報を発信したら、どんな反応があったのか。分析によってお客様を知ることは、あなたのビジネスを成功させるための一番重要な基礎となります。
Webサイト上のユーザー行動を分析するためのツールとして、現在最も標準的に使われているツールが、Googleアナリティクスです。Googleアカウントさえ作っておけば、Googleアナリティクスへの登録をすぐに行うことができます!
Googleアナリティクスの登録画面で必要な設定を行うと、「トラッキングコード」を取得することができますので、「トラッキングコード」を、あなたのWebサイトの各ページを構成しているHTMLファイルのタグの中に貼り付けていくことで、Webサイト上のユーザー行動が分析できるようになります。
・・・急に難しい話になりましたね!そう、この作業を行うためには、Webサイトを作るために必要なHTMLと呼ばれる言語の知識が必要となるのです。自身で行うことが難しければ、この作業は、プロにお願いすることになります。それでも、あなた自身で「Googleアナリティクス」の設定と、「トラッキングコード」の取得まで行うことができれば、プロにお願いする仕事の範囲も最小限にとどめることができます。Webサイトを作っても、「どんな情報が/どんな人に/どれくらい見られているか」を分析していかなければ、作った意味がありません。自分自身でできないところはプロにお願いする形でも、必ず、分析ができる環境を整えておくことをお勧めします。
Webサイトの分析によって、あなたのWebサイトがどんな人にどんなふうに見られているのかがよくわかるようになります。大事なことは、分析しておしまい、ではなく、分析の結果をふまえて、あなたがつながりたいと思う人たちに集まってきてもらえるように、発信する情報をチューニングしていくことです。そうすることで、あなたならではの「特徴」を「魅力」と感じてくれる、あなたと相性のよいお客様とつながっていくことができるようになるのです。

■ お客様とコミュニケーションをとるためのチャンネルを用意しよう
相性のよいお客様が集まってくださるようになってきたら、直接コミュニケーションをとって、実際に仕事につなげていきたいですよね。そのためには、何らかの形でメッセージのやりとりができるようにしていかなければなりません。
「メールアドレスをWebサイト上に載せておけばいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、いくつかの理由で、その方法はお勧めしません。まず、メールアドレスをWebサイト上に掲載することによって、外部から、スパムメールや嫌がらせのメールが届いたりするようになってしまうことがあります。セキュリティ上、あまりよろしくありません。メールアドレスの「@」部分を「※」などに変えたうえで掲載する、という方法もありますが、対策としては完全ではありません。なにより、昨今では、Webサイトへのアクセスの大多数はスマートフォンから行われるものです。メールアドレスを載せておいたとしても、スマートフォン環境では、スムーズにメールソフトと連携させることが難しいですから、あなたに問い合わせたいことがある人も、面倒くさくなって、問い合わせしようという気持ちが失せてしまうかもしれません。
では、どうしたら、スムーズにお客様とコミュニケーションをとることができるでしょうか。
まずは、お客様からのリクエストを受け付けるための「フォーム」を用意する方法があります。Webサイトを見てくださったお客様が、スマートフォンでも簡単にあなたにリクエストを送信できるようにするのです。Googleアカウントを持っていれば、「Googleフォーム」というサービスを使うことで、簡単にフォームを作成し、お客様からさまざまなリクエストを受け付けることができるようになります!例えば、「資料請求」のリクエストをフォームで受け付ける形にすることで、メールアドレスなどのお客様の連絡先を取得することができます。
もうひとつの方法としては、お客様とコミュニケーションをとるためのSNSアカウントを立ち上げることです。Twitterアカウント、Instagramアカウント、Facebookページ、LINE公式アカウントを開設しておくことで、お客様からの連絡を受け止めることができるようになります。一度つながることができれば、自分のほうからお客様に連絡をすることもできるようにもなります。
Twitterは、140字以内でちょっとした短い文章を気楽に発信していくことができるツールです。そして、Twitterには、DM(ダイレクトメッセージ)という、人から見えないように、一対一のメッセージのやり取りを行うことのできる機能もあります。ただし、DMは、①自身のフォロワーか、②「設定>プライバシーと安全>ダイレクトメッセージ」で「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを許可する」にチェックをしている相手にしか送信することができません(初期状態ではチェックが入っていません)。お客様に、あなたのアカウントをフォローしてもらえれば、その方には、DMを送ることができますね。Twitterの利用は無料です!
すでに個人でアカウントを持っている方も多いのではないかと思います。Twitterには、「Proアカウント」という、ビジネス用途でTwitterを活用する方のためのアカウント種別があります。プロフィール欄に表示できる情報を通常よりも充実させることができます。利用は無料です。ビジネス用途でTwitterを使用する場合には、取得したアカウントを、「Proアカウント」に切り替えていくことも検討してみるとよいでしょう(最初から「Proアカウント」を取得することはできません。最初は、一般的なTwitterアカウントを取得して、それから、「Proアカウント」への切り替えを行う必要があります)。
続いてInstagramです。文字ではなく、写真を前面に出して情報を発信することができるツールです。言葉で説明することが難しいサービスや、写真の方が魅力を伝えやすいサービスを提供されている方にはぴったりのツールですね。若年層の利用も多いと言われていますから、若年層に訴求したいと考える場合には、ぜひとも使っていきたいツールです。Instagramにも、1対1でメッセージをやり取りできる「DM」(ダイレクトメッセージ)という機能があります。どこまでの範囲の人からメッセージを受け取ることができるようにするかは、あなたが設定できます。設定画面で、「誰からもメッセージを受け取る」「フォロワーからのメッセージを受け取る」「つながりのある人(あなたもフォローしている人)からだけメッセージを受け取る」といった形で、制御することが可能です。
Instagramにも、ビジネス用途で使う方向けの「プロアカウント」というアカウント種別があります(※以前「ビジネスプロフィール」と呼ばれていたものです)。インサイト機能を利用できるのが一番のメリットです。また、プロアカウントに切り替えることで、電話番号を掲載したり、より多くのコミュニケーション窓口を用意することができるようになります。Instagramの利用は、一般アカウントであれ、プロアカウントであれ、無料です!
▼ Instagramのプロアカウントについて(※Instagramの運営は、Facebookの運営をしているメタ社が行っています。)
Facebookは、実名での登録を前提とし、実社会での人間関係をベースに、オンラインで人間関係を深めていくことのできるツールです。個人で利用されておられる方も多いかもしれません。Facebookには、「ひとり1ページ」の「Facebookアカウント」とは別に、「Facebookページ」という情報発信のためのページを立てることができます。「Facebookページ」を立ち上げることで、「Facebookページ」を見に来た方からの問い合わせを、チャットで受け付けることが可能になります。利用は無料です!
LINE
LINEは、気軽に友達とメッセージのやり取りができるチャットメッセージングツールです。個人で利用されている方がほとんどだと思います。LINEは、ビジネス用途でも活用することができます。ビジネス専用の「LINE公式アカウント」を立ち上げることで、個人の(プライベートの)LINEアカウントを用いることなく、ビジネスのためのメッセージのやりとりを行うことができるようになります。
▼ LINE
ポイントは、「友だち登録」してくださったお客様に一斉にメッセージ配信ができる、というところです。通常のLINEアカウントの場合、一斉にグループ宛にメッセージを送ると、全員のアカウント名が出てしまいますが、LINE公式アカウントを通じたメッセージ配信の場合は、他の人のアカウント名は表示されません。ビジネス用途で、安心して、LINEを通じた情報発信ができます。初期費用なし、月1,000通までは無料でメッセージ配信を行うことができます。
有効期限設定や、抽選設定、使用可能回数制限設定、クーポンコード設定もできる「クーポン」発行機能も使用することができます。作成した「クーポン」は、メッセージを通じて、届けたいお客様に届けることができるようになります。クーポンタイプとしては「割引」「無料」「プレゼント」「キャッシュバック」を選択可能です。
標準の「Botモード」から「チャットモード」に切り替えることで、友だち登録してくれたお客様と個別にチャットコミュニケーションができるようになります。チャットのメッセージ数は、無料メッセージ通数にはカウントされません。(なお、「Botモード」に設定しておけば、チャットが来た場合に自動返信を返すことができます。個別のチャットコミュニケーションを行っている余裕がない・・・という場合には、「Botモード」に設定しておくとよいでしょう。)
なお、LINE公式アカウントを管理するためには、LINEアプリのほか、LINE公式アカウント管理用のアプリをインストールする必要があります。
このように、さまざまなITツールを駆使することで、オンラインで、お客様と双方向の深いコミュニケーションをとっていくことが可能になります!

■ お客様ともっと深くコミュニケーションしよう
さまざまなITツールを使い、自分のビジネスのことを知ってくださったお客様と、直接メッセージのやりとりができるようになったとして、次にしたくなることと言えば、直接顔を見て対話をして、具体的な商談に向けた詰めを進めていくことでしょう。もちろん、実際に場所を決めて会って話してもよいわけですが、それはお互いにコストがかかる行為です。やはりまずは、オンラインのビデオ通話で簡単に会話したいですよね。
LINEコール
いままで見てきたSNSツールのうち、LINE公式アカウントについては、設定を行うことで、「LINEコール」と呼ばれる通話サービスを無料で利用できるようになります。LINE公式アカウントのトッププロフィール画面に「通話」のボタンを設置でき、お客様が「通話」ボタンを押すことで、あなたと電話(音声/ビデオ)ができるようになります。(公式アカウントの管理者側から、お客様に対して、通話発信を行うことはできない仕様になっています。なお、通話を受け付ける時間を設定したり、こちらから通話用の招待URLを送った人だけが通話できるようにしたりすることも可能です。)この機能を使うことで、簡単に、お客様と会話することが可能になります。
いっぽう、やはり、パソコンの大きな画面でお互いを見ながら、必要に応じて資料を画面に移したりホワイトボードに書き込んだりしながら打ち合わせがしたい、と思うこともありますよね。そのために使用できる無料のビデオ会議サービスもたくさんあります。
ZOOM
代表的なものは、「ZOOM(ズーム)」でしょう。ミーティングを主催する人(ホスト)となるためには、まず、あなたのパソコンにZOOMのアプリをインストールする必要があります。ZOOMのアプリのインストールと、基本機能の利用は無料です。
▼ ZOOM
ZOOMをインストールしたら、ソフトを立ち上げ、「新規ミーティング」のボタンを押すとビデオ会議の画面が開きますから、「詳細>招待>招待のコピー」の順に選択していくと、ビデオ会議をしたい相手に招待を送るための情報がコピーされますから、SNSのメッセージ機能などを使って、相手に送ってあげてください。そうると、相手はZOOMのアプリをインストールしていなくても、パソコンのWebブラウザを通じてビデオ会議に参加することができますが、ZOOMのアプリインストールを推奨するプロンプトが強く表示されるので、パソコンの操作に詳しくないお客様だと戸惑われるかもしれません。また、相手がスマホの場合は、相手がスマホにZOOMのアプリをインストールしていない限り、相手とビデオ通話をすることができません。
Google meet
もうひとつ、Google meetというサービスがあります。ビジネス用のGoogleアカウントを持っていれば、すぐにビデオ会議を立ち上げることができます!かつては、有料のサービスを契約しなければ使えませんでしたが、現在は、誰でも無料で利用できるようになっています!Google meetでも、ZOOM同様、資料の画面共有や、ホワイトボードの共有ができます!Google meetは、特別なソフトウェアをインストールしなくても利用できるサービスですが、無料プランでGoogle meetを利用する場合、ビデオ会議の参加者はみなGoogleアカウントでログインしている必要があります。
まとめると、スマホ対スマホの簡単なビデオ通話(顔を見て会話したいというレベル)であればLINE公式アカウントの「LINEコール」を使い、資料を画面で見ながら本格的なビデオ会議をパソコン対パソコンでしたいという場合であれば、相手がZOOMアプリをインストールしている場合にはZOOM、ZOOMアプリがインストールされていない人でGoogleアカウントをお持ちの方である場合にはGoogle meetを使うのがよいでしょう。

■ お客様の情報をしっかり管理しよう
このように、さまざまなツールを通じて、さまざまなお客様とやりとりをしていると、お客様の数が多ければ多いほど、「どのお客様と/いつ/なんのツールを使って/どんなやりとりをしたのか」を忘れたり、調べるのに苦労したりするようになります。ひとりひとりのお客様とのやりとりの履歴をしっかりと記録して、ひとりひとりのお客様に丁寧な対応を重ねていくことが、ビジネスを成功させる秘訣です。お客様とのやりとりの記録を、ITツールを使ってしっかりと管理していきましょう。

このような、お客様との関係性を管理していく取り組みのことを、経営の専門用語でCRM(Customer Relationship Management:顧客関係性管理)と呼びます。CRMを行うためのITツールにもさまざまなものがありますが、無料で活用できる代表的なツールとしては「HUBSPOT」と呼ばれるクラウドソフトウェアがあります。
HUBSPOT
HUBSPOTでは、お客様ひとりひとりのことを「コンタクト」と呼びます。Webブラウザ上で、お客様の情報を「コンタクト」に登録し、どの「コンタクト」と、いつ、何のツールで、どんなやりとりをしたのかを、すべて記録していくことができます。「あれ、あのお客様と、いつ、何のツールで、どんなやりとりをしたかな・・・」と思ったときに、検索すれば一発で履歴が分かります。やりとりの内容もしっかりメモしておけば、そこから逆引きして、「あのときあのやりとりをしたのは、どのお客様だっけ・・・」ということを検索して辿ることもできます(「アクティビティ」を検索することで辿れます)。実に優れた機能の数々を無料で使用できるのです。(有料プランを使えば、蓄積したお客様情報に対して、ITを駆使した高度なマーケティング活動を実行することもできるようになります。そのためにも、まずは無料プランでしっかり基礎を作っていくことをお勧めします。)ITを徹底的に活用したい、と考える意欲的な方は、ぜひ積極的に活用してみるとよいでしょう。
▼ HUBSPOT
■ ひとりのお客様(ひとつのプロジェクト)に関する膨大な情報のやりとりをしっかり管理するには
さて、ここまでは、たくさんのお客様との間でこまめなコミュニケーションをたくさん行う必要があるタイプのビジネスを展開されているフリーランスの皆さんを想定したITツールの活用方法について解説してきました。ですが、なかには、限られた数のお客様との間でたくさんの情報のやりとりを行うタイプのビジネスを展開されておられるタイプのフリーランスの方もいらっしゃることでしょう。「うちは、長年の付き合いのあるお客様との間で、あれもこれもいろんな仕事をやらせてもらってるから、ITで情報を管理しなくてもいいんだ。「あの、あれだよ」でお互いわかるからね」なんておっしゃるかたもおられるかもしれません。
もちろん、それくらい、お客様との間のやりとりを完全に記憶できるほどであれば問題はないのですが、そうはいっても、多岐に及ぶ膨大な情報のやりとりが発生する場合には、過去にさかのぼって、「あの時、どっちがどんな話をしたっけ」ということを振り返ることが難しくなるものです。
そこで活用できるITツールが、「プロジェクトマネジメントツール」と呼ばれたり、「コラボレーションチャットツール」と呼ばれるものです。要するに、限られたメンバーとの間で(極端な話、お客様と、あなたの、二人だけで)テーマに分けて、やりとりを記録していくことができる仕組みです。大きなプロジェクトになればなるほど、さまざまなタスク(作業)が並行して進んでいくものです。そのやりとりのすべてがメールやチャット一本で進んでいくと、過去のやりとりを遡ることが困難になります。そこで、こうしたツールの出番です。

chatwork
「中小企業向けビジネスチャット」と謳っているだけあって、小規模のビジネスを展開している人に優しい魅力的なフリープランが用意されています!ユーザー数100人まで、1ユーザーあたり累計7個までのグループチャットに参加して、無制限でコンタクトをとることができます。もちろん個人事業主でも利用可能です。相手との間で共有できるチャットのボックスはひとつだけですが、相手との間で「タスク情報」を共有して、「誰がいつまでに何をするか」を効率的に管理することができます。
※2022年10月6日に、無料で利用できる「フリープラン」のサービス内容が変更されました。参加できるグループチャットの数が「1ユーザーあたり累計7個まで」だったところが「無制限」となったいっぽうで、閲覧可能な過去のメッセージ件数が「無制限」だったところが「直近40日以内に投稿された最新5,000件のメッセージが閲覧可能」に変更となってしまいました。40日以上にわたるやりとりが想定されている場合には有料プランの利用をお勧めします。
▼ chatwork
slack
Slackを使えば、コミュニケーションをとりたい人たちとの間で複数の「チャンネル」を立てて、テーマごとにやりとりをスレッドにしていくことができます。無料で利用可能ですが、90日分のメッセージ履歴しか残せません。90日以上に及ぶ長期のやりとりが発生することが想定される場合には、有料プランを利用することをお勧めします。「プロ」プランで、1ユーザーあたり月額925円です(年払いの場合)。お客様とやりとりをする場合には、お客様にゲストアカウントを発行して招待する方法もありますが、さまざまな制限がありますので、お客様にも有料プランを契約いただいた上で、Slackコネクトと呼ばれる機能で連携をとるのがスムーズです
▼ slack
Backlog
特定の相手との間で膨大な作業が発生するプロジェクト型の仕事の進行管理をスムーズに行うためのツールがBacklogです。Backlogを使えば、特定の相手との間で課題を共有して、課題に対するアクション計画を「ガントチャート」と呼ばれる詳細なタスク表に落として細かく管理することができます。有料です。小規模なチーム向けのスタンダードプランで「12,980円/月」の料金が発生します。
▼ Backlog
あなたが仕事しているときのことを考えてみましょう。実際、仕事している時間のかなりの時間を「情報のやりとり」に割いていないでしょうか。あなたのビジネスがITとは関係なくても、「誰に/何を/いつまでに/いくらで」提供するのか、そうしたことをお客様とすり合わせる時間が必ず発生しているはずです。そのような情報処理業務をいかに「速く(効率的に)」「正確に(信頼度高く)」こなせるかどうかで、あなたのビジネスの成長スピードは大きく変わってきます。IT系ではない業種のフリーランスの方こそ、ITを活用して事務作業をとことん効率化して、本業にこそたっぷりと時間を割いていくべきです。有料のITツールを使うのは腰が引けるかもしれませんが、そうしたツールを使うことで、時給換算でいくらくらいの時間を節約できるかをぜひ考えてみてください。その価値がわかるはずです。ぜひ、ITツール活用に積極的にチャレンジしてみましょう!
レベル4: オンラインで取引を完結させてみよう
ここまでITツールを活用できるようになったら、お客様との間のコミュニケーションは、ほぼすべて、ITで完結できるようになっているはずです。となると、あなたが提供している商品やサービスの種類によっては、できあがった完成物を配送して、かわりに、代金をオンラインで受け取ることができれば、すべての商取引をオンラインで完結できるようになるわけです。それが実現できれば、限られた時間を有効に活用してあなたのビジネスを最大化していくことができますし、何より、日本全国にあなたのビジネスを広げていくことができることになります。

■ ITツールを活用して完成物をスムーズに配送する方法
ITツールを活用したコミュニケーションによって、お客様の希望を正確に把握できるようになれば、あとは、希望にあわせた商品やサービスを用意して、お客様に提供するだけです。それが物理的なものである場合には、配送すればビジネスは完了です。とはいえ配送は、配送伝票を作成して、配送会社に依頼して・・・、という作業が実際のところ大変手間がかかるものです。こうした手間をとことん減らし、スムーズな配送を行うことができるITサービスがあります。日本郵便が提供している「クリックポスト」というサービスです。
「Yahoo! JAPAN ID」(※Yahoo! JAPANビジネスアカウントではありません!)または「Amazonアカウント」でログインすることにより、簡単に初回利用登録ができます(ログイン後に情報項目をいくつか入力するだけです)。
一度登録してしまえば、あとはカンタンです。Webの画面上から配送先情報を入力すれば、ラベルデータをPDFとして出力してくれます。そのラベルデータを印刷して、配送用の箱に貼り付けて、ポストに投函するだけです。郵便局に行く必要なく、配送に関するすべての処理が完了します。配送先情報は「アドレス帳」に登録できますので、同じ相手に何度も配送するような場合には配送先情報を何度も入力しなくて済むので非常に便利です。入力間違いも防ぐことができます。
そして、送料も、規定サイズ内であれば日本全国一律185円と非常に安価です(2022年7月20日にもともと198円だった料金がさらに185円まで値下げされました)。決済も、ログインに使用したID種別に応じて、Yahoo!ウォレットまたはAmazon Payで支払いが実行されますので、非常にスムーズです。
このクリックポストを利用するために、(個人でAmazonアカウントを取得している場合に、それとは別の)ビジネス用のAmazonアカウントを取得しておいてもよいでしょう。同時に、「Amazonビジネス」の利用登録もしておくと便利です。「Amazonビジネス」は、企業・個人事業主が購買用途でAmazonを利用する際に利用できるサービスです。個人事業主であっても登録可能です!フリーランスとしてビジネスを行う場合、ビジネスを進めるために必要なさまざまな備品や道具、消耗品類などを購買することになります。この購買業務が、意外と時間を取られるものです。必要な時に必要な道具がない!となると、サービス提供に滞りが出て、お客様満足度を下げたり、クレームにつながったりします。購買業務はあなどれません。ビジネス用のAmazonアカウントを取得して、Amazonビジネスに登録しておくことで、購買業務を効率化することができます。個人用のAmazonアカウントと切り分けることで、購入履歴からの再注文もしやすくなりますし、会計(経理)との連携もスムーズになります。ビジネス購買向けの割引が提供されている商品も多いですよ!
■ ECに挑戦してみよう
さらには、ここまでの延長線上として、あなたのビジネスをECで通信販売していくことに挑戦してみてもよいでしょう。大きくは、ショッピングサイトの制作プラットフォームを利用する方法と、ショッピングモールに出店する方法があります。
ショッピングサイトの制作プラットフォームとして代表的なものとしては、BASEとSTORES、それからカラーミーショップがあります。プログラミングの知識がなくても、画面上で設定項目を選択していくだけで、比較的簡単にショッピングサイトを立ち上げることができます。カラーミーショップは、ショップサイトを細かく作りこむことができますが、一定のIT知識が必要です。
ショッピングモールの代表的なものとしては、楽天、Yahoo!ショッピング、Amazonがあります。オリジナリティあるショッピングサイトを立ち上げることはできませんが、モールの中で販売ができるので、ショッピングモール内での検索結果に自分の商品を表示させることができたり、と、販促面での大きなメリットがあります。ハンドメイド商品であれば、ハンドメイド商品に特化したモールもあります。あなたのビジネスにマッチしたECツールを選択して、ECにチャレンジしてみましょう。
ハンドメイド商品販売サイト①:Creema
ハンドメイド商品販売サイト②:minne
※なお、有形の商品ではなく、無形のもの(あなたのノウハウを「情報コンテンツ」にしたり、商売上のデータそのもの、さらには「コンサルティングを受ける権利」など)を販売しようとする場合、使用するECツールによっては制限がある場合もありますから、注意するようにしましょう。
前編の結び: ~ITでつながって、人と心でつながろう~
ここまで、ITを活用してお客様とつながり、コミュニケーションを深めていくための方法を網羅的に見てきました。ITを活用することで、お客様とのコミュニケーションを、劇的にスムーズに変えていくことができます。ITを活用することで節約できた時間で、お客様ひとりひとりに心をこめたメッセージを書いたり、お土産をもって直接ご挨拶に行ったりする時間を作り出すこともできるわけです。ITは決して万能ではありませんし、Face to Face(直接対面)だからこそ伝えられることも多いものです。それぞれにそれぞれのメリットがありますから、両方を上手に組み合わせていくことがポイントです。まずは、試しに使い始めてみることです。使いながら、あなたのビジネス、あなたの個性にあわせた、ベストなコミュニケーションスタイルを作り上げていってください!

注
本特集に掲載しております情報は、正確を期すべく、しっかりと確認を行っておりますが、あくまでも参考としてご利用いただきますようお願いをいたします。
構成:旦悠輔(Wor-Q管理人 兼 Wor-Q Magazine編集長)
大学卒業後16年間に渡り大手コンサルティング会社・大手ポータル企業等でIT関係の仕事に従事したのち、フリーランスとして独立。Webサイト運営に関するコンサルティングから、システム設計・開発・運用、コーディング・デザイン、そして中身のコンテンツの企画制作(文章/イラストレーション&グラフィック/写真&映像)に至るまでオールマイティにこなすマルチフリーランサー。個人事業主としての屋号も、「肩書や職種の枠組にこだわらず、課題解決やイノベーションのために必要なことはなんでもやる」という決意をこめて「旦悠輔事務所」としている。当事者(フリーランス)のひとりとして、「フリーランスという働きかた」に関するさまざまな課題を解決に向かわせていきたいという思いをもって、Wor-Qの運営に携わっている。
公開中特集一覧
•特集第14号「フリーランスのためのITツール徹底活用ガイド【後編】~IT系フリーランスじゃないあなたも必見~」(2022年12月2日公開)
•特集第13号「フリーランスのためのITツール徹底活用ガイド【前編】~IT系フリーランスじゃないあなたも必見~」(2022年10月31日公開)
•特集第12号「フリーランスのための【メンタルヘルスチェック&メンタルケア徹底ガイド】~不安と孤独感に負けないで~」(2022年8月29日公開)
•特集第11号「ハラスメントに絶対負けないフリーランスになる ――すべての働くひとが対等に尊重される社会を目指して――」(2022年4月29日公開)
•特集第10号「フリーランスなりたての方のための経理&確定申告総合ガイドー決定版!個人事業経営マニュアルー」(2022年3月4日公開)
•特集第9号「50年後も生き残る!フリーランスのためのスキルアップ&キャリアアップ戦略ガイド」(2021年11月9日公開)
•特集第8号「決定版!フリーランスのための【契約書の結びかた】徹底ガイド」(2021年10月11日公開)
•特集第7号「フリーランスが労災に備えるには -共済・保険について考える-」(2021年9月9日公開)
•特集第6号「フリーランスの出産・育児、そして介護を考える」(2021年6月30日公開)
•特集第5号「フリーランスの【報酬】を考える~働いたら「報われる」社会を目指して~」(2021年5月31日公開)
•特集第4号「フリーランス1年目をどう生きるか」(2021年4月30日公開)
•特集第3号「徹底解説!「損害賠償」をしっかり理解して<強いフリーランス>を目指そう」(2021年3月31日公開)
•特集第2号「フリーランスとして生き延びていくための「消費税/インボイス制度」徹底解説」(2021年2月28日公開)
•特集第1号「コロナ禍で苦しむフリーランスの方々のための「2021年/令和2年分確定申告」お役立ち情報」(2020年12月28日公開)


新・特集シリーズ第3号<最終回> 未来を切り拓く! ~森川ジョージ先生に聞く「フリーランスに必要な対話力」とは~
2024年12月4日

新・特集シリーズ第2号<後編> 「声優の働きかた、その<あるべき未来>を描きだそう」 「文化を守りたい」ーーーフリーランスとして働く声優が声をあげ続ける理由
2024年9月11日

新・特集シリーズ第2号<前編> 「声優の働きかた、その<あるべき未来>を描きだそう」突き詰めると、この国の<余裕のなさ>に行き着く ーーーなぜ声優の収入レベルは上がらないのか
2024年8月19日

新・特集シリーズ第1号<後編> 「働くひとにとっても、生活者・地域にとっても、事業者にとっても喜ばしい」、<三方よし>の<フリーランスの軽貨物自動車運送事業者の働きかた>とは
2024年6月6日

新・特集シリーズ第1号<前編> 「人間らしく働きたい」 ―Amazonドライバー(フリーランスの軽貨物自動車運送事業者)の声
2024年5月20日

新・特集シリーズ第0号「フリミラ! ーー創ろう、フリーランスの未来ーー」。
2024年3月26日

特集第17号「フリーランスの地方移住について考える」
2023年10月4日
![[特別編]シリーズ「インボイス制度について語ろう」、スタート!](https://wor-q-public.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/cms/upload/2024/7/1675ef74-7290-44c7-8677-466ef9a04cd5.jpeg)
[特別編]シリーズ「インボイス制度について語ろう」、スタート!

特集第16号「2023年版:いまフリーランスが活用するべきDXツールはこれだ!」
2023年7月4日
特集第15号「フリーランスのための【インボイス制度】対応検討マニュアル」(2023年4月17日)
2023年4月16日

特集第14号「フリーランスのためのITツール徹底活用ガイド【後編】~IT系フリーランスじゃないあなたも必見~」(2022年12月2日公開)
2022年12月1日

特集第13号「フリーランスのためのITツール徹底活用ガイド【前編】~IT系フリーランスじゃないあなたも必見~」
2022年10月30日
特集第12号「フリーランスのための【メンタルヘルスチェック&メンタルケア徹底ガイド】~不安と孤独感に負けないで~」
2022年8月28日
特集第11号「ハラスメントに絶対負けないフリーランスになる ――すべての働くひとが対等に尊重される社会を目指して――」
2022年4月28日
特集第10号「フリーランスなりたての方のための経理&確定申告総合ガイドー決定版!個人事業経営マニュアルー」
2022年3月3日
特集第9号「50年後も生き残る!フリーランスのためのスキルアップ&キャリアアップ戦略ガイド」
2021年11月8日
特集第8号「決定版!フリーランスのための【契約書の結びかた】徹底ガイド」
2021年10月10日
特集第7号「フリーランスが労災に備えるには -共済・保険について考える-」
2021年9月8日
特集第6号「フリーランスの出産・育児、そして介護を考える」
2021年6月29日
特集第5号「フリーランスの【報酬】を考える~働いたら「報われる」社会を目指して~」
2021年5月30日
特集第4号「フリーランス1年目をどう生きるか」
2021年4月29日
特集第3号「徹底解説!「損害賠償」をしっかり理解して<強いフリーランス>を目指そう」
2021年3月30日
特集第2号「フリーランスとして生き延びていくための「消費税/インボイス制度」徹底解説」
2021年2月27日
特集第1号「コロナ禍で苦しむフリーランスの方々のための「2021年/令和2年分確定申告」お役立ち情報」
2020年12月27日